さて、上で永住権のメリットを説明しましたが、まさにそのノドから手が出るほど欲しい永住権を、年に1回抽選で与えてくれるのがこのDV(抽選永住権)プログラムです。日本では、抽選で当たることから”永住権宝くじ”などとも呼ばれていますね。しかし確率的にみると、宝くじよりはかなり高い確率で当たります。
1990年の移民に関する法律改正で、移民の多様化を目指して国務省がこのDVプログラムを開始しました。さすが移民国家アメリカという感じです。よって正式にはDiversity
Immigrant Visa Program(移民多様化ビザプログラム)と言い、抽選で当たるといってもれっきとした米国政府のプログラムなのです。
当選者はコンピューターによる無作為抽選で決められます。
ビザは世界6つ(アフリカ、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、オセアニア)の地域に割り当てられ、米国への移民の数が少ない地域に、割り当て数を多くしています。過去5年間に米国へ5万人以上の移民があった国で生まれた方は申込資格がありませんが、日本生れの移民は少ないので、日本で生まれた方にはこの抽選永住権に応募する資格があります。
通常永住権を取得するには、膨大な費用と時間がかかります。費用は弁護士に依頼すると通常50万円前後、時間は数年かかります。そして誰もが取得できるのではなく、その仕事がアメリカ人にはできないことを証明しなければならないなど、かなり条件も厳しいものとなっています。
しかしこの抽選永住権は、出生地以外の応募条件としては、高卒以上であること、心身共に健康であること、犯罪歴がないこと、などのように、いずれをとっても日本人にとってはバーの低い条件となっていますので、このチャンスを逃す手はありません。
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